今回は,最も基本的な次の微分方程式 (1階微分方程式)を解いてみます.
この式は,の導関数が
であることを意味しています.ですので,不定積分の定義 (微分して
になるものを,
の不定積分と呼ぶ)により,
この微分方程式の一般解は,
となります.の値は,与えられた微分方程式だけでは決めることができない定数です.文字は,
でなくても構いませんので,定数項を
など,好きな文字で書いてください.答案には「
は定数」などと説明を加えるのを忘れないでください (説明がないと減点されます).
のときの
の値 (初期条件)があたえられれば,
の具体的な値を決めることができます.
直感的に変形して解く
微分,積分の表現には,とか,
が使われます.これって何なのでしょうか.私は,
とか,
を,0じゃないけど,0のお隣りにある値くらいの,微小なものと考えています.
微小とか,ややこしいことは置いておいて,とりあえず,微分積分の表現を使いこなせば,微分方程式の答えにたどりつくことができます.微分をダッシュを使って のように表さないようにしてください.解くプロセスは,以下のような感じです.

変形の流れを説明すると,
1. 元の微分方程式
の左辺の分母にある
を右辺に移動して,
と変形します.
2. 積分にやや似た形になったので,両辺に を書いて,右辺にだけ定数項
を加えます.これは,「両辺を積分する」という数学の技です.
左辺の計算は,1の積分なので,
です ( を微分すると1です).両辺を積分すると,定数が決まらない不定性があるので,必ず片方の辺に定数項を書いてください.答案には「
は定数」と説明を加えるのを忘れないでください (説明がないと減点されます).
ただし,定積分で書けば,定数項は必要ありません.つまり,
となります.ちょっと変数を変えて書いたりするので,面倒に感じるかもしれません.
不定積分として定数項を書くのか,定積分にして書かないのか,方針を自分で決めてください.
練習問題
上では, のように抽象的に書いたので,イメージがわかないかもしれません.以下に具体例を示します.
例題1
次の微分方程式
の一般解を求めてみます.
ここで,は定数です.
次に,同じ微分方程式
で, のとき,
になる解を求めてみます.
追加で与えられた条件を初期条件といい,求める解を特殊解 (あるいは,特解)といいます.
はじめに求めた一般解
に,,
を代入して,定数
を求めます.
となるので,特殊解は,
です.
例題2
次の微分方程式
の一般解を求めてみます.
ここで,は定数です.
数学以外では,時間を考えることが多いので,文字が変わった場合もきちんと解けるようになってください.
例題3
次の微分方程式
の一般解を求めてみます.
ここで,は定数です.
例題4
次の微分方程式
の一般解を求めてみます.
ここで,は定数です.