ケィオスの時系列解析メモランダム

時系列解析、生体情報解析などをやわらかく語ります

2026-01-01から1年間の記事一覧

【科学の言葉を知る7】バタフライエフェクト:現象の名前としての「カオス」

「ティラノサウルスは決まったパターンやスケジュールには従わない。そこにカオスの本質がある。」 —映画 Jurassic Park(1993)で、数学者イアン・マルコム博士(Ian Malcolm)は、そう断言します。彼は、手の甲に垂らした水滴が、落とすたびに流れ落ちる方…

【Rで線形混合モデル3】なぜ個人差を考慮する必要があるのか

生体信号解析、心理実験、行動データ、教育データなど、同じ実験対象者から複数回の測定を行った結果のデータは多くの分野で扱われています。そのようなデータに対して「実験対象者間の個人差はとりあえず無視して、全部まとめて回帰してみよう」と考えるか…

【Rで非ガウス統計4】間欠性 (Intermittency)と分散不均一性 (Heteroscedasticity):多重スケール確率分布解析(その1)

私たちは日常の中で、「変化の少ない期間が続いたかと思うと、突然、大きな変動が立て続けに起こる」という経験をすることがあります。静かな天気が続いていたのに、急に激しい嵐に見舞われることもあれば、株式市場が落ち着いていると思っていた矢先に、あ…

【Rで非ガウス統計3】相乗対数正規モデルのパラメタ推定:モーメント法

乱流、株式指標、心拍ゆらぎなどの時系列では、その確率分布が正規分布に比べて裾の厚い非ガウス性を示すことがよくあります。今回は、そのような非ガウス分布を記述するモデルとして、Castaing が発達乱流の記述のために提案した相乗対数正規モデルを導入し…