今回は、非対称性を示す分布モデルである Skew Normal 分布を紹介します。このモデルは、一つのパラメタを用いて、正規分布からずれた非対称な分布を表現できる点が特徴です。その定義式をみれば一見難しい理論に基づいているように感じますが、その導出のア…
統計検定でよく耳にする 「正規性」 とは、データの分布の形が「正規分布(ガウス分布)」に従う(近似できる)という意味です。多くの統計検定や統計モデルでは、正規性が前提条件として組み込まれています。これは、正規分布が単に「よく現れる分布」だか…
長時間相関解析といえば、DFA(Detrended Fluctuation Analysis) があまりにも有名です。さまざまな分野の論文で DFA が用いられており、そのため「長時間相関を調べるなら DFA」という認識が、半ば常識のように広まっています。 しかし実は、同じ考え方に…
長時間相関過程(long-range correlated process)や 1/f ゆらぎを特徴づけるために広く用いられている Detrended Fluctuation Analysis(DFA)および Detrended Moving Average(DMA)は、時系列を一度「積分(累積和)」してから解析を行います。また、Hig…
日々研究にとりくんでいる私たちの中心には常に「成果を論文として世の中に示す」という目標があります。新しい知見を生み、検証し、論理として美しくまとめる。研究の発想は、突き詰めれば「役に立つものをつくる」という姿勢にあると言ってよいでしょう。 …
みなさんは、「生き物」と「機械」の違い、あるいは共通点をどのように理解しているでしょうか。たしかに、犬とロボット掃除機を並べたとき、同じ仕組みで動いているとは誰も思わないでしょう。しかし 20 世紀のある時代、「生物も機械も、じつは同じ数学で…
教科書や文献には「理想のローパスフィルタ」というものが登場します。もちろん「理想」は人それぞれ違ってかまわないのですが、通常ここで言う理想とは、「ある周波数(カットオフ周波数 )より低い成分は完全に通し、それより高い成分は完全に遮断する」と…
2025年12月16日(火)、大阪大学中之島センターにて開催される大阪大学 21 世紀懐徳堂公開講座で講演を担当します。 本講座は、21 世紀懐徳堂が企画・運営し、幅広い分野の講師が市民の皆さまに向けて最新の知見を分かりやすく紹介するシリーズです…
「カルノーサイクル」。理系の大学生なら一度は耳にし、教科書や講義で「最も効率がよい理想のエンジン」と習ったことがあると思います。どの教科書にも必ず登場し、熱力学では基本中の基本です。 でも、私には正直なところ——この「カルノーサイクル」に対す…
型ゆらぎは、生体システムに広く見られる特徴的なフラクタルゆらぎです。心拍ゆらぎ、脳波パワー、呼吸リズム、歩行リズムなど、多くの生理信号では が 1 に近い 1/f ゆらぎが観測されます。 型ゆらぎを評価する手法としては、パワースペクトル解析、Detrend…